K-NIC Social Business School
地域や社会の課題に対して、自ら培ってきた知識、経験、ネットワーク等を活かし、ビジネスの手法を用い収益もあげながら解決を目指す、ソーシャルビジネスによる起業に関心がある方が近年増えています。そうした方を対象とした、川崎市ソーシャルビジネス連続講座「『K-NIC Social Business School(全6回)」を2021年11月から12月にかけて、Kawasaki-NEDO Innovation Centerにおいてオンライン開催しています。
このセミナーは、起業時にメリットが受けられる「特定創業支援」の認定を受けており、所定の要件を満たした方は法律に基づく支援を受けることができます。今回の受講生には、会社員をしながらも社会的な事業に関わるきっかけを模索されている方、個人事業主としてお仕事されている傍ら新規事業を立ち上げたいと検討されている方、持続可能な事業展開と組織運営の課題を抱えるNPOの方など、個性的で幅広い背景や思いをお持ちの方にお集まり頂いております。
このセミナーは、起業時にメリットが受けられる「特定創業支援」の認定を受けており、所定の要件を満たした方は法律に基づく支援を受けることができます。今回の受講生には、会社員をしながらも社会的な事業に関わるきっかけを模索されている方、個人事業主としてお仕事されている傍ら新規事業を立ち上げたいと検討されている方、持続可能な事業展開と組織運営の課題を抱えるNPOの方など、個性的で幅広い背景や思いをお持ちの方にお集まり頂いております。
第2回 11月25日 不登校学生の個性と未来を照らす、夢中教室WOW!の授業とは?
こんな人におすすめ!
・ソーシャルビジネスによる起業や、事業化に関心のある方
・社会問題に関心が高い方、解決したい方
・新規事業立ち上げを志す方
・ソーシャルビジネスによる起業や、事業化に関心のある方
・社会問題に関心が高い方、解決したい方
・新規事業立ち上げを志す方
講師紹介
ワオフル株式会社 代表取締役社長 辻田 寛明 氏
1993年生まれ。2018年にボーダレスジャパンに新卒入社し、2020年にワオフル株式会社を設立。会社情報|夢中教室WOW! (wowfull.jp)
1993年生まれ。2018年にボーダレスジャパンに新卒入社し、2020年にワオフル株式会社を設立。会社情報|夢中教室WOW! (wowfull.jp)
目次
・辻田さんがソーシャスビジネスに関わった経緯
・不登校をソーシャルビジネスに
・夢中教室WOW!とは?
・起業での学び
・不登校をソーシャルビジネスに
・夢中教室WOW!とは?
・起業での学び
辻田さんがソーシャスビジネスに関わった経緯
学生時代から発展途上国に旅行へ行くことが好きだった辻田さんは、東南アジアへ旅行をした際、スラムの子供たちと触れ、大学院ではスラムについて研究することを志します。大学生のころに中高生を対象にキャリア教育に携わっていた辻田さんは、「どうせ自分はこのくらいの人物だ」と決めつける日本の学生の自己肯定感の低さに疑問を持っていました。
一方でスラム街の子供たちはきらきらと夢や目標を楽しそうに語ってくれる、この差に違和感を覚え、日本の子供たちの自己肯定感が低いのはどうしてだろうと考えるようになります。
そんな時、辻田さんが新卒入社したボーダレスジャパンのオフィスで働く、ある
お母さん社員から「子供が発達障害と診断され、学校に通えておらず、外にも出たがらない」という悩みを打ち明けられます。学校が合わないことは、自己肯定感を下げる要因の一つかもしれない、そう思った辻田さんは日本の不登校生を対象としたソーシャスビジネスの起業を志します。
一方でスラム街の子供たちはきらきらと夢や目標を楽しそうに語ってくれる、この差に違和感を覚え、日本の子供たちの自己肯定感が低いのはどうしてだろうと考えるようになります。
そんな時、辻田さんが新卒入社したボーダレスジャパンのオフィスで働く、ある
お母さん社員から「子供が発達障害と診断され、学校に通えておらず、外にも出たがらない」という悩みを打ち明けられます。学校が合わないことは、自己肯定感を下げる要因の一つかもしれない、そう思った辻田さんは日本の不登校生を対象としたソーシャスビジネスの起業を志します。
不登校をソーシャルビジネスに
「日本の不登校の小中学生は合わせて今18万人以上いると言われています。今年(2021年)のデータは19万人以上というデータが出ているので、年々と増え続けているというようなデータがあります。このデータは長期欠席が30日以上の子供を指すので、例えば保健室とか、別室登校はできていますが、クラスの中には全然馴染めていない子供はこのデータには含まれていません。実質は不登校だけれど、まだ数字には表れていない子供を入れるともっと増えていると思っています。」と辻田さんは言います。
「不登校になる子は段階があります。まずはいじめ、不安、情緒の不安定などにより学校への“行き渋り“、が始まります。やがて本格的に登校を拒否するようになり、部屋に引きこもります。するとやることが無くなった子はだんだんとエネルギーが充電され、何かのきっかけ、例えば保健室やフリースクール、習い事を通して外部との接触を試みるようになります。しかし、ここで無理に学校へと送り出そうとすると、再び学校が嫌いになり、引きこもったりしてしまいます。というのも日本の教育は世界的に見ても教育水準は高いですが、画一的な教育で右にならえをよしとする風潮があります。やはりそうすると一定数学校が合わないと感じ、再び不登校になり、他に行き場を失い自己肯定感を低下させるというサイクルに陥ってしまいます。そんな子供たちの自己肯定感を高め、将来を前向きにとらえられる新しい選択肢になりたいと考え、夢中教室WOW!を立ち上げました。」
「不登校になる子は段階があります。まずはいじめ、不安、情緒の不安定などにより学校への“行き渋り“、が始まります。やがて本格的に登校を拒否するようになり、部屋に引きこもります。するとやることが無くなった子はだんだんとエネルギーが充電され、何かのきっかけ、例えば保健室やフリースクール、習い事を通して外部との接触を試みるようになります。しかし、ここで無理に学校へと送り出そうとすると、再び学校が嫌いになり、引きこもったりしてしまいます。というのも日本の教育は世界的に見ても教育水準は高いですが、画一的な教育で右にならえをよしとする風潮があります。やはりそうすると一定数学校が合わないと感じ、再び不登校になり、他に行き場を失い自己肯定感を低下させるというサイクルに陥ってしまいます。そんな子供たちの自己肯定感を高め、将来を前向きにとらえられる新しい選択肢になりたいと考え、夢中教室WOW!を立ち上げました。」
夢中教室WOW!とは
「一言でいうと、テスト勉強ではなく、『好き』を探求するオーダーメイド授業のオンライン家庭教師です。一人ひとりの好きに合わせ、興味の幅を広げ、何かに夢中になる喜び、知る喜び、達成することの喜び、自分に寄り添ってくれる大人がいる喜びを提供します。好きが自信につながり、成功体験をすることで新たなチャレンジのキッカケを目指しています。」
夢中教室の会員生数は42名、退会生は0名と順調に業績を伸ばされています。親御さん等からも反響があり、大きなソーシャルインパクトを与えられている事業へとグロースされています。今後は少人数制のゼミを開催し、同じ目標をもつ子供同士でも切磋琢磨し、協力することの喜び等も感じてもらう取り組みを行っていくようです。
夢中教室の会員生数は42名、退会生は0名と順調に業績を伸ばされています。親御さん等からも反響があり、大きなソーシャルインパクトを与えられている事業へとグロースされています。今後は少人数制のゼミを開催し、同じ目標をもつ子供同士でも切磋琢磨し、協力することの喜び等も感じてもらう取り組みを行っていくようです。
起業での学び
「ソーシャルビジネスを立ち上げる際に大事なことは、解決したい社会問題起点でビジネスプランを立てていくことです。社会問題の現状を知り、誰が困っているのか、その人がどんな課題を負っているのかという事を目に見えるレベルまで調査します。ここで全体像をつかみ、その課題に対する原因を追究します。例えば画一的な教育により不登校になることが社会問題とした場合、原因としては1.家から出るハードルが高くなった、2.その結果、人生は面白いと思えるような自分に向き合ってくれる人と夢中になれる体験に出会えていないことが考えられます。そこまでくれば、次は対策を考えます。夢中教室の場合は、子供の個性を尊重できる大人が、継続的にその子にあったやり方・ペースで向き合い、夢中になれる体験を提供することだと考えました。対策がたてられればビジネスプランに落とし込む際の必須条件が浮かんできて、詳細にビジネスプランをたてることができるようになります。
もう一つ、起業するにあたって大事なことは、スモールスタートではじめていくことです。改善点が出るまでやり、出てきた改善点をその都度直しながら小さくサイクルを回していくことが大切です。何が正解かというのを頭の中で考えてビジネスモデルを構築してってやっていく人が多いのですが、これは時間の無駄です。“百考は一聞にしかず、百聞は一見にしかず”です。失敗を繰り返さない人に成功はありません。小さくはじめて小さく失敗を繰り返し、成長していくことが成功のカギになるはずです。」
ソーシャルビジネスの起業も技術を実装化する起業もやはり顧客視点というところでは共通していて、いかに相手の立場から物事を考えられるかというところが事業を大きくするカギになると感じました。
以上、イベントレポートでした。この記事が皆様のお役に立つことができれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!
もう一つ、起業するにあたって大事なことは、スモールスタートではじめていくことです。改善点が出るまでやり、出てきた改善点をその都度直しながら小さくサイクルを回していくことが大切です。何が正解かというのを頭の中で考えてビジネスモデルを構築してってやっていく人が多いのですが、これは時間の無駄です。“百考は一聞にしかず、百聞は一見にしかず”です。失敗を繰り返さない人に成功はありません。小さくはじめて小さく失敗を繰り返し、成長していくことが成功のカギになるはずです。」
ソーシャルビジネスの起業も技術を実装化する起業もやはり顧客視点というところでは共通していて、いかに相手の立場から物事を考えられるかというところが事業を大きくするカギになると感じました。
以上、イベントレポートでした。この記事が皆様のお役に立つことができれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!