「コミュニティスペースみんなの森」は、子ども向けの教室やワークショップが開かれる場所として、2021年8月、津田山駅から徒歩15分の立地にオープンしました。
出入り口脇には大きな棚が置かれており、上段には化粧品や子どもでも買えるようなハンドメイド作品、下段には様々な駄菓子が並び、いつでも自由に入って買い物できるスペースになっています。
取材中もちょくちょく子どもたちが出入りして駄菓子を選んだり、顔を覗かせて挨拶していったり、地域からとても親しまれている場所であることがわかります。

訪れた日は「GetThePoint(ゲット・ザ・ポイント)」というボードゲームでSDGsを学べるワークショップが開かれていました。
テーブルに資源を表すカードを並べ、プレーヤーは順番に資源を消費して、欲しいアイテムのカードを手に入れるという流れなのですが、1回目は資源を使い尽くすまでに誰が一番価値の高いアイテムを揃えられるかを競い、2回目ではどれだけ長く資源を保ってゲームを継続させられるかに挑戦するという、手順は同じでも目的の異なるゲームを体験します。
自分一人の豊かさを追求する体験と、テーブルの仲間と協力して皆で豊かになりながらゲームを長続きさせる体験を通して、持続可能な社会について自然に理解することができます。
大人と子どもが一緒に盛り上がるワークショップでした。

終了後に、代表の松田美由紀さんにお話を伺いました。

コミュニティスペースを開いた経緯について教えて下さい

元々正社員のシステムエンジニアとして育児休暇等を取得しながら働いていたのですが、仕事と子育てのみの生活で疲弊してしまいました。そんな時、周囲のママ友から息抜きに誘ってもらい交流できたことで、職場と家だけでない3つめの居場所の大切さを思い知りました。これまで生活に追われて離れていたけれど、自分は子どもに何か教えたり、ものづくりすることが好きだったな、と考えるようになりました。
そんな時にコミュニティカフェという存在を知りました。開設講座に参加して話を聞いたことで、自分のやりたかったことはこれかもしれないと気が付きました。
まずは公共施設を借りて子どもにプログラミングを教える体験ワークショップの開催を始めたのですが、固定の場所を持った方がもっと長い期間、子どもと付き合いながら面白いことができるなと感じました。
新しい事業を始めるにあたっては、自分の子どもたちが納得してくれるかを一番に重視しました。母親が家とは違う姿で他の子どもたちと接し、地域に知られるというメリット・デメリットについて話し合ったのですが、「良いんじゃないの」と言ってくれたことが、一番背中を押してもらえたと思っています。
悩みながら事業計画を練り、物件を探して「コミュニティスペースみんなの森」をオープンすることができました。
子育てで知り合ったママ友や、各地でコミュニティカフェを開いている方々にも、開設の際に協力をしてもらいました。

どんな事を行っているのでしょうか

現在は子ども向けプログラミング教室のほか、友人や市民活動で出会った方にパートナーになってもらい、「こくご・えいご教室」や「木育おもちゃの広場」といった講座を定期的に開催、また不定期にものづくりなどのワークショップを開いています。

出入り口には10円でも買える駄菓子を置き、生徒さんでなくても自由に入ってもらえるスペースを設けています。
一緒に販売しているハンドメイド作品等は、地域のお母さんやインスタグラムを見てスカウトするなどして、当店のイメージやマインドに共感して頂けた方の品物を委託販売という形で置いています。
自分も小さい頃から手芸が好きだったので、作り手さんの思いやストーリーのこもった商品を子どもたちが手に取ったり身につけたり、身近に親しんでもらえたらと考えました。実際に子どもたちが初めて身につけるアクセサリーや好きな人へのプレゼントを、真剣に選んでお小遣いで買うという体験に立ち会うことができていて、これも作家さんたちのご協力のおかげだなと思っています。

定期の教室のほか夏祭りやハロウィーンのイベントを開催したのをきっかけに、地域の小学生に駄菓子の買える場所として認知されてきて、今は前を通る子どもが気軽に顔を出してくれています。
防犯のために地域のコミュニケーションが制限されがちな子どもたちのために、気軽に話しても大丈夫な大人や、安心して放課後を過ごせる場所を増やしていかなければと考えています。

2022年の目標を教えて下さい

まずは現在協力してもらっているパートナー同士が繋がって、チームとして新しい視点を生み出せるような仕組みを作るのが目標です。
また、子どもが無料でも参加できるものを企画したいです。運営資金を賄うためどうしても有料の講座が主になってしまっているのですが、無料で遊べるようなイベントやゲームを企画したり、大人が金銭面の支援をして、子どもがそれに感謝の行動を返すといった仕組みを作るなど、今考えているところです。
現在は全国各地で子どものための様々なアイデアを実践している団体があるので、日々勉強しながら、多世代が参加できるようなコミュニティを作っていきたいです。

この記事に関する問い合わせ

コミュニティスペースみんなの森
神奈川県川崎市高津区上作延146-19関本屋ビル1A
044-863-6468
  • 中の様子がよく見える入口

  • 子どもでも買いやすい商品が並ぶ

  • 店名のアイデアになった森の柄の壁紙

  • ボードゲームをプレイ中

  • 代表の松田美由紀さん

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