相談窓口レポートがスタートします!
8月から試行開設している「まちのひろば」づくり相談窓口では、「○○を活用してみたい!」「○○の居場所をつくってみたい!」など様々な内容のご相談をいただいています。
こちらのコーナーでは、いただいた相談のうちの一部を随時レポートしていきます!

母の介護していた経験から、自宅以外の高齢者の居場所をつくりたい!

川崎区内の病院で看護助手をしている山手さんからの相談を受けたのは、9月中旬のことでした。
山手さんは、お母さんの介護を10年間している時に、自宅にお母さんの友人等を呼んで手料理を振る舞っていて、そのコミュニケーションの居心地がとても良く、「自宅以外でも高齢者が同じ視点で過ごせるような場が作りたい!」と思い今回の相談となりました。

まずは具体的な部分を考えて、できることからやってみてはいかがでしょうか!?

最初の相談の時点で、既に山手さんのやりたいことの内容はハッキリしていました。
なかなか遊びに行く場所のない高齢者が気軽に来れる居場所をスナック風に開きたい。そして、そこには足腰などが不自由で介助が必要な方もできる限り来ることができるようにして、料理や飲み物を振る舞いたいとのことでした。その名も「スナックゆり」。開く場所も勤務先近くのお好み焼き屋さんを日中活用するということで決まっていましたし、日時も固まっていました。
さらに、同じ病院に勤める中村崇さんというサポート役も既にいて、スナックの中にダーツを交ぜてみようという面白い仕掛けも用意しようとしていました。
ただ、具体的な部分で規模や振る舞う飲食物、収支などについて、まだしっかりと考えきれていないようでしたので、そこについて期限を決めた上で、具体的に考えて決めてみてはいかがでしょうか、そして、今回はトライアルとしてやれることからやってみてはいかがでしょうかという話をした上で、そこに集まったメンバーでも具体的な内容を深めていきました。

しばらくして具体的な内容が固まってきましたが、その後も保健所の届け出やその他の細かいことについて、相談がありました。その際には、今回はトライアルとして手間のあまりかからない方法で実施ができるようなアドバイスをさせていただきたました。いくつかの課題を乗り越えながら、そして今回の会場でもあるお好み焼き屋の店主である中村ゆきさんのご協力も得ながら無事に開催日を迎えることになります。

笑い声が止まらないスナックゆり!

ついに一日限りの「スナックゆり」がオープンです。
今回は地域の方々に来ていただく前のトライアルとして昔からお世話になっている山手さんのお母さんの友達をご招待して開催することにしました。

店先に送迎の車が到着して、あっという間に「スナックゆり」は満員になりました。参加者は全部で16人で、平均年齢は約80歳。飲食物の実費代のみで最初から最後までいることができます。
早速、「久しぶり~元気してる?」など、近況報告がいたるところではじまりました。次第に世間話や昔話などで笑い声の絶えないわいわいした空間へと様変わり。しばらくするとおいそうな料理が並び始めました。今回は会場のお好み焼き屋のご協力でお好み焼き屋の料理と飲み物が振る舞われ、「この焼きそばおいしいね~。」「お好み焼きは普段作れないから出来立てを食べれて嬉しいよ。」という声が聞こえてきます。料理を食べながら、人によってはお酒も進み、店全体が温かい空気に包まれます。さらに、各テーブルにはボランティアで来ていただいた山手さんの友達が「ママ」役で座り、話を広げて盛り上げていたり、ハンドマッサージをしてあげたりしています。

皆さん、お腹いっぱい食べて、たくさんおしゃべりした後はお待ちかねの(!?)ダーツタイム!今回は埼玉県内にある病院の看護師でありながら、ダーツプロである関口さんにお越しいただきました。参加者の大勢はダーツをやるのが初めてで、興味津々。準備いただいたダーツやボードもプロの大会で使用されるもので、参加者が順番に投げ始めると、思っていた以上に盛り上がります。足腰が弱っている方も座ってダーツを投げられるので、高齢者でも楽しめるスポーツにようです。最後にミニ大会も実施して、なんと3投中2投をボードの真ん中に当てた80歳代の女性が優勝しました。

楽しい時間はあっという間に流れて、3時間にわたる1日限りの「スナックゆり」は閉店となりました。
参加者は「ママ」役だった方々に「楽しかったよ~」と「またやってね~」とお礼の言葉と満面の笑みで会場をあとにしていきました。

思い切ってやってみて良かった!

後日、山手さんにお話しを伺うと、みなさんに喜んでもらえたので、思い切って開催して本当によかった!という達成感とともに、次に向けての課題なども多く見つかったとのことでした。例えば、実際に近隣の高齢者に自由に来てもらうとなった場合に、対象者などをはっきりしておかないと、他の居酒屋などと同じ飲食店と思われて来てしまうのではないかという懸念や、手伝ってもらった友達たちに今後も手伝ってもらうにはどのようにするのが望ましいのかなど、これから本格的にやっていく上で整理しなければいけないことがハッキリしてきたようでした。
トライアルとしてはじまった「スナックゆり」の本格実施に向けて、これからも山手さんたちの活動を追いかけていきいたいと思います!
  • 「スナックゆり」のママ、山手さん

  • どのテーブルも笑いが絶えません

  • 参加者同士でダーツ話に花が咲きます

  • 関口さんから丁寧なダーツのレクチャー

  • 皆さん、かなりお上手でした!

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団体名
協働・連携推進課
電話番号
044-200-3708
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