• 講師の浅川澄一さん

    講師の浅川澄一さん

  • 受講の様子

    受講の様子

  • 休憩中のヒトコマ

    休憩中のヒトコマ

10月から始まりました「経営課題解決ゼミナール」もいよいよ最終回。トリを務めて頂いたのは、ジャーナリストで公益社団法人長寿社会文化協会常任理事の浅川澄一さんです。
「高齢者ケアの近未来」というタイトルで介護保険制度の報酬見直し、自治体による「総合事業」、介護における医療の役割などについて講義をして頂きました。

浅川澄一さんは、1971年に日本経済新聞社入社、1998年から日本経済新聞社編集委員を務められ、高齢者ケア、少子化、NPOなどの分野を担当、2011年に定年退社され、同年に公益社団法人長寿社会文化協会常務理事に就任されました。
今回は、社内研修の一環として講座に申込みをされた介護事業所があり、実際に介護業務に携わっている方が多く受講されました。

介護保険については、報酬見直しに向けて討議されており、2030年から85歳以上の高齢者が増える事が予想される事から、今後は要支援者へのサービスが縮小される見通しです。
例えば「介護保険を卒業する事はいいことだ」と介護予防として要支援者への自立支援を強化して、要介護認定率を全国平均の半分近くに下げた市があります。するとこれが介護保険諸費の削減につながる事から、国がこの方策を歓迎し、他の都市でも取り入れるところが出てきました。
しかしそうすると介護保険を使う事が悪い事と捉えられ、本当に必要としている人たちが介護保険を使えなくなってしまいます。更に、これからの高齢者ケアの手が国(介護保険)から地方自治体(地域)へ移る事となります。その移行事業として2015年より「総合事業」が始まっていますが、利用する側にとって非常にわかりづらい制度となっているようです。

総合事業は要支援者への配食や見守り、安否確認などの生活支援を地域の民間企業やNPO、社会福祉法人が担っていくものですが、サービスの担い手として地域住民によるボランティアや拠点として地域のコミュニティカフェの活用が強く求められています。
こうして高齢者が地域で暮らす時間が長くなることで、より地域でのケアの連携が重要となります。また、終末期も病院で呼吸器や胃ろうなどの延命治療を受けず、施設や自宅で最期を過ごす事を選ぶ高齢者も増えているそうです。介護と終末期医療の関わり方も変わりつつあるようですが、そのために訪問医の育成が急務と言えます。

介護制度は、当事者でないとなかなか実態がわからないものですが、浅川さんは実例を交えながら、介護制度の現状について、かなり突っ込んだところまで話して下さいました。受講者のアンケートでも「参考になった」という声が多く寄せられました。

これで「経営課題解決ゼミナール」3テーマ全6回の講義は終了となりました。
今回はゼミナール形式という事で少人数の回もありましたが、その分、講師と受講生の距離が近く、内容の濃い講座でした。
来年度の同講座にもご期待ください。
 

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